ドリフェス!と私 FINALSTAGE4日間の記録

  • はじめに

これは、私による私のための、地獄に堕ちても忘れたくない4日間の記録です。
感想でも考察でもありません。ただただ、起こった出来事とその時の感情を書き連ねただけのものです。
人に見せる為に書いていないので、諸々前提も書いていないし、私だけがわかればいい、そういう文です。間違って開いてしまった方はそっと閉じる事を勧めます。




18日/前日

元々19日の午後半休は取ってあったが、悩んだ末に19日と22日の全休申請を出す。だって22日はまともに仕事ができるかどころか人としての形を保っているかもわからない。仕事は程々に忙しいので、上司には「こいつ本気か…?!」の顔をされるがこっちは死活問題。気づかないふりをした。できるだけ仕事を進めて休みに備える。今思えばとても良い判断をしたと思う。よくやった私。図太さ大事。


19日/1日目

ユメノコドウツアーのBDを見る。ツアー楽しかったな。
ファーストライブから1年も経たないうちに始まったファーストツアーは、歌もダンスも全てが段違いにレベルアップしてて、初日の東京で度肝を抜かれたんだった。ディアドリは1コンテンツ内のアイドルという枠を超えて、パフォーマンスで魅せるアーティストになったと思ったんだよなぁ。
セカンドツアーも見たかった、と心がズキンとするけれど、画面の中のみんなはあの日のままキラキラ輝いていた。ツアーが終わってから約8ヶ月。明日はどんなステージを見せてくれるんだろう。ファイナルの寂しさとステージへの期待が混ざった何色なのかよくわからない気持ち。でも、当日私がどんな気持ちになろうとも、終演後に泣き崩れて立ち上がれなくなったとしても、笑顔で彼らを送り出す事だけは決めていた。プレフラの輝きに目を奪われてから、ここまで一緒に走らせてくれた感謝を込めて。

ここからラストスパート!という壮馬のMCで再生を止める。家を出る時間だ。続きはまた、武道館の後で。

2ndアルバムを聴きながら、事前物販のため武道館へ。整列開始時刻の10分前に着く。平日の昼間なのに既に沢山の人が待っていて驚いた。指定された場所で待ち、スタッフの指示に従って待機列を形成する。押したり走ったり別場所で待機する人もいなくて、とても穏やかに列が形成されていく。

それから物販が始まるまで4時間。大半の時間を景色を見て過ごした。次から次へ運ばれてくる色とりどりのスタンドフラワーはどれも凝っていて、愛に溢れていた。この花たちも彼らへのエール、つまりドリカなんだなぁと思うと暖かい気持ちになった。ざわざわとした空気は学園祭の前のよう。ライブへの期待がじわじわと高まっていった。

物販前のパネルが立った頃、我慢できずに見に行った。「武道館みんなで一緒にサイコー超えよう!!!!!!!」の文字と、14人のサインが書いてあった。涙が滲んだ。そうだね、最高を超えよう。

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そして明らかになった、ヴァンパイアロード、クールプリースト、フレッシュペイント、ローズシャイニーの3次元実装。穏やかだった物販列が一気に湧いた。2次元の彼らが纏っていた衣装。2次元の彼らを必ず連れて武道館へ行くと言っていた3次元の彼らを思い出した。

無事物販を終えたがここで問題発生。ブロマイドが、混ざってない。30セット弱買って4種しかない…どういうこと… 物販を前日に終わらせ、ブロマイドの交換は後日ゆっくり探そうとしていたのに…これは現地で探さないと交換しきれない… 思惑が外れ、2日間交換に奔走することになる。

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惨事…


20日/2日目

急いで諸々を終わらせ、同行者を伴って武道館へ向かう。2daysの同行者は子供たち2人。アニメ履修済みアプリ履修済みファスライもツアーもファンミも体験済み。一人はドリフェス!の音楽が好きで、もう一人は純哉トミーの女。交換で手にいれたトミーのブロマイドがどんどん奪われていく…
ちらほらフォロワーさんや今までの現場でお話させてもらった人を見つけて、挨拶をする。ドリフェス!以前は一人で現場に行き一人で帰る、完全にスタンドアロンのオタクだったのに、今は現場で話せるのが楽しい。ドリフェス!に出会って私も変わったな。

座席は2階南西スタンド。客入りは7割くらいか。1階、2階スタンド後方3列ほどは観客を入れていなかった。

席につくと見覚えのあるステージセットが目に入った。ドリフェス!会場だ!

定刻少し過ぎ、SEが流れ出して武道館がドリカを模した光で溢れた。ファーストライブの冒頭でみた景色を彷彿とさせたけれど、あれよりももっともっと大きな空間に舞う数えきれないほどのドリカが眩くて、これは伝説のミリオンエールだと思った。ここまで歩んできた道のりを思ってまた涙が滲んだ。少しづつファンが増え、気づけばファーストライブとは比べ物にならないくらいの人が彼らのために集まった。沢山の人たちが彼らに気づいてくれた。嬉しくて涙が出る。

ドリカタイムが始まる。彼らがファイナルステージで受け取るドリカ、それがライジングスターとライトニングボルトだと気づいた瞬間、興奮で叫んだ。
本当に!?本当に!!?アニメ2期最終回、2度目のドリフェスでファンからのドリカを受け取り着替えた衣装。それを、いま、ここで。

テンションが一気に爆発し、滲んでいた涙は吹き飛んだ。
轟く歓声の中、中央モニターの下に現れる、ライジングスターとライトニングボルトを纏った7人のシルエット。ファイナルステージが、始まった。


あまりに長くなるので曲ごとの感想は省略するが、1曲目からツアーより何段階もレベルアップした全力パフォーマンスでとにかく驚いた!!! 涙なんて吹っ飛ぶくらい、みんなキラキラの良い笑顔で、とにかく楽しい!!!

フラッグを使ったダイナミックなパフォーマンスを披露したPLEASURE FLAG

あまりの限界SEXYに武道館に断末魔の叫びが満ちたMagnetic Emotion(やばいがやばすぎるやろあれ 私は、やめてくれ…もう…もうやめてくれ…いややめないで…と奥歯を噛み締めて呻いていた 刺激物の過剰摂取)、からのSymmetric loveで青担はしにました

ヴァンロ、クルプリの衣装だけじゃなく、ついになぞりからのドリアピ(攻撃力Max×3)が3次元実装されたグローリーストーリーはアニメやアプリを彷彿とさせたし、
ポップアップで元気よく登場したSTARTING TOGETHERからのリバーシブル→バレンタインはもうかわいくてかわいくて!

Whole New Worldで火柱が上がったのも凄かった!熱い!物理的に熱い!!めっちゃくちゃかっこいい!!!全力で開!国!コールした 国!のところの振り下ろすフリが好きなんですがわかってくれる人は…いないかな…

Lifetime=Partytimeのサインボール発射からの感謝のマジ投げ豪速球(サインボール全力手投げ)もニコニコ笑顔になった

こんな演出が見たい!と思っていたのがほとんど形になっていて、嬉しくて楽しくて仕方がなかった。


MCもいつもどおりの彼らで、真夏色ダイアリーのトミーの全力変顔からのベストオブドリフェスは意味がわからないくらいくだらなくて楽しくてお腹を抱えて笑った。 

客席で一番多い血液型を競ったり(ディアドリにはA型がいないので、「A型は適当にやってもらって」と切り捨てる壮馬とか、AB型は天才肌と自分で言いつつ客席のAB型を指さしては変人!変人!はい変人!変人!と無邪気に言い放つ溝口氏とか)

一番早く「ドリフェス!」と言えるのは誰か競ったり(トップバッターのかおるの本気っぷりに目をキラキラさせて「おもしれーー!!!」と大爆笑する壮馬はあまりに男児だった)

一番長くロングトーン出来るのは誰か競ったり(優勝はそのへんの方といってアリーナを指差すおーたま…そのへん…?どこ…?) かおるのツッコミも追いつかない!君ら小学生か!?

ふねの、お互いのソロ曲を至近距離で聞きあうリハのエピソードも破壊力抜群だった。恒例の出席確認も全地方言えるかハラハラしたし無事宇宙人になった! 宇宙から来た人〜!の株ちゃん楽しそうであまりに可愛い。公人の今日はプリンスだからって言った舌の根も乾かないうちに輩になってたのはあまりにいつものことでフフってなった。


今回の見せ場の1つであるソロ曲も7人14色で見応え抜群だった。ハットとステッキを装備してパフォーマンスするかおるの隣にはちづが見えたし、得意のダンスを封印して歌い上げるおーたまの歌は心の叫びに聞こえた。公人は切なく歌い上げ、株ちゃんはスモークの中熱い決意を歌う。トミーのPAIN太朗でほっこりし、溝口氏のただただ慎を想うようなパフォーマンスに心を鷲掴みにされた。


とにかく、とにかく楽しかったのだ。
壮馬と奏のソロ曲までは。


あまりに楽しくて、これがファイナルステージだということをすっかり忘れていた。その事を思い出したのは壮馬のソロ曲のイントロが流れたとき。2ndアルバムが頭をよぎった。色とりどりの楽しい曲たちが収束する場所、それは赤担当、ドリフェス!プロジェクトの中心である壮馬のソロ曲で、この曲が終わるとフィナーレに向かって突き進む。楽しい時間の終わりがもうすぐそこだということに気づいて呆然とした。また涙が滲んだ。

ソロ曲が終わった後、メンバーが出てきた。纏っている衣装はミリオンエール。最後の衣装。ついにこの時が来たと思った。
ここからはもう涙が止まらなかったけど涙を拭う時間も惜しくて、力の限りペンライトを振って叫んだ。

ユメノコドウ。沢山の場所で歌ったこの曲。この曲と一緒にディアドリもファンも成長してきた。ずっと一緒に歩いてきた気がする。もっとずっと一緒に歩きたかった。

Future Voyager。
ふねの再出航の曲。大事な大事なこの曲を聞かせてくれてありがとう。2人出合ってくれてありがとう。

OVER THE SEVEN SEAS
ふねが、一緒に行こう、って言ってくれるのがファイナルの武道館だけだなんて嫌だよ。大好きなこの曲、大サビ前の公人の叫びで胸が締め付けられた。

GO TOMORROW!!!!!
ディアドリの、2ndアルバムの、ドリフェス!プロジェクトの総括の曲。明日への希望に溢れた曲。

シンアイなる夢へ!
遂に来た、最後の曲。DearDreamそのものの曲を7人で歌う。ツアーファイナルのパシフィコ横浜のENで、後悔しないように一緒に歌って!と言った壮馬が脳裏をよぎる。絶対に後悔しないように。精一杯歌って、彼らの姿を目に焼き付けた。
さあ一緒に行こうよ、笑って。涙でぐちゃぐちゃのそれはもう酷い顔だったと思うけど、笑わなきゃなんて思うこともなく自然に笑顔になっていた。寂しさとは別に、ああ、ディアドリが、ふねが、ドリフェス!が大好きだ!という気持ちで溢れていた。

曲からシームレスに繋がるSEに乗って、彼らはステージを降りた。どこからともなく始まる「イケるっしょ」コール。彼らを呼ぶ声。ファーストライブで初めて生み出された時は面白くて笑いながらコールしてたけど(斜め後ろの方がはじめに言い出したのをよく覚えている)、今はもうすっかり馴染んだそれ。ようやく涙を拭って、コールを始める。まじまじと会場を見渡すと、私と同じように目を真っ赤にしている人がたくさんいた。隣の黄担のお姉さんもぐしゃぐしゃで、ふと目が合って、同じですね、とフフッと笑いあった。愛されてる。たくさんの人に愛されてるよドリフェスくん!

しばらくコールが続いた後、出てきてくれたのは奏たち。もう会うことができないと思っていた2次元の彼ら。武道館でまた会えた。嬉しい…! 奏たちに続いて壮馬たちも出てきて、歌ったのはインフィニティ・スカイ。これは、反則だよ…
さあ、飛んでくんだ!どんな未来待ってたっていい!見上げた空はいつでもインフィニティ
これを今ファイナルステージで歌う意味、それはまさしく明日に連れて行くという彼らの意思だ。きっと自分たちも寂しいだろうし辛い気持ちもあるだろう。でも彼らは笑って明日に連れて行こうとしてくれる。泣いた。だばだば泣いた。笑いながら泣いた。

最後の挨拶で、壮馬は、明日もありますから、と言った。まずは今日から明日に連れて行ってくれるのか…ありがとう…

涙を拭って武道館を後にした。


21日/3日目

慌ただしくブロマイドの交換を探しつつ、エールセットに向き合う。なんだよ…卒業の寄せ書きじゃん……… 普段言葉にしないお互いへの気持ちは寄せ書きだからこそ出てくるものばかり。涙なくしては見られない…
諸々終わらせ、武道館へ向かう。
ブロマイド交換しつつ、ご挨拶しつつ。フォロワーさんのところでうちわ集合写真を撮れたのが嬉しかった!ドルオタみたいだー!!
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青が私、黄色がうちの女児の

今日の席は2階東南スタンド。客席に入ると満員!!見切れ席(おそらく当日券)にもちらほら人がいた。1階スタンド2階スタンド両方とも最後列までお客さんがいる!!こんなに沢山の人が来てくれて嬉しい…! 胸がいっぱいになった。
そして始まるドリカタイム。ファイナルステージの幕が上がった。


まず驚いたのが、昨日よりもパフォーマンスをぐんと上げてきたこと。多少不安だった音程やダンスをきっちり修正してきた。凄い。凄まじい向上心。常に前向き、常に成長する、私の大好きなディアドリだ…!

薔薇の三銃士に変わってMAY BE, LADY!を歌ってくれたのも嬉しかった。私がアプリにどっぷりハマるきっかけになった大好きな曲。武道館にキラキラまばゆいスパンコールの星が降ってた。

FACE 2 FAITHに変わりシナリオ、リバーシブル→バレンタインに変わってYou are my RIVALを披露してくれたのも嬉しかった。郁となら!まさきとなら!どこまでもいける!で頬が緩んだひとも多いと思う。
みんな昨日よりしっかりどっしりと構えて、でも隙あらば挑むようなパフォーマンスをして、本当に大好きな7人だった。

壮馬のソロ曲、昨日は終わりが近づいていることに動揺していたけど、今日はしっかり目に焼き付けた。2コーラス後のパートを観客に歌わせ、イヤモニを片方外して耳を傾けながら会場を見回して、フッと笑って、いいね、と言った彼。最高にかっこよかった。私たちの最強のセンター様だ。

スタッフさんの愛も感じた。喉が限界を迎えつつある公人の様子を察してか、OVER THE SEVEN SEASでは今まで生歌だったところをそっと音源を被せてくれていた。AメロBメロは強めに、サビは弱めに。そして大サビ前のフェイク、ここは曲の見せ場の一つだと思うのだけれど、一番喉が辛いはずなのに音源を被せなかった。涙が出た。全力を出し切れるようにスタッフさんが支えてくれてる。想ってくれてる。

GO TOMORROW!!!!!、シンアイなる夢へ!、このあたりは記憶があまりない。泣きながら持てる力全てで、ペンライトを振って、叫んで、歌った。

そして彼らは、ステージを降りた。
最高なんて軽く超えたライブだった。そして、終わってしまった。そう思った。充足感と虚無感。ENがあるとわかっていても、声を殺して泣くしかなかった。


そんな私の心をぶん殴る事件、それはアンコールの、一人ひとりの挨拶で起きた。


壮馬が、私達も誇っていい、と言った。
壮馬が、失うものなんて何もない、むしろ得たものばかり、と言った。
私達ファンも含めてドリフェス!なんだ。
何もないところから3年で武道館2daysできるところまで来た。
これは、勝ちです。と、笑って言い切った。

私はその言葉たちをすぐ理解できなかった。ただ、魔法がかかったように心に満ちていた虚無感が吹き飛んだのはわかった。センターに立つ彼が言うなら、どんな突拍子のない言葉も絶対だから。


ETERNAL BONDS、そしてWアンコールの ALL FOR SMILE! ALL FOR SMILE!は肩車をしあう姿がアニメと全く同じで頬が緩んだ。みんな、本当にいい笑顔だった。
2曲を、本当に楽しそうに、全力で歌って、彼らはファイナルステージを降りた。


メインモニターに公演中に撮影した5次元写真が映し出され、客出しのALL FOR SMILE!が流れ出す。それに合わせて皆が歌う。しばらく歌った後に終演のアナウンスが流れ、拍手が起こる。名残惜しいと思いつつ、席を立ち会場を出る。最後にステージを振り返ってモニターに映る彼らを見た。いい笑顔だった。
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武道館から出る間沢山の人がいたが、皆目は真っ赤だけど笑顔に溢れていた。私も、沢山のファンたちも、もっと悲壮な状態になると思っていたのに、みんな笑ってる。壮馬の魔法にかかったのは私だけじゃないようだ。

帰り道、思いの外晴れやかな気持ちな事に驚く。どことなくふわふわとしたまま、魔法がかかった瞬間の事を考える。
壮馬の言葉を思い出し、1つ呟いた。

私たちが、勝った? じわじわ拡散されていくツイートに現実感が伴ってくる。同じように感じている人が沢山いる。私たちは勝った。何に?ファイナルを迎えさせてしまった無力感に。彼らの歩みを止めさせてしまった悔しさに。彼らに二度と会えなくなってしまう悲しさに。ドリフェス!と出会ったからこそ産まれた負の感情を、壮馬は出会えたから産まれた正の感情に変換した。力技で。私たちを、ドリフェス!を、守った。
私たちの最強のセンター様は、最後の最後まで超最強だった。

けれど、センターに立つ彼もまた周りのメンバーやスタッフさんに支えられてセンターになり、0番に立っている事を私たちは知っている。壮馬の左右を固めるように、実力と厳しさで縁の下を支える溝口さん。気遣いと太陽のような暖かさで包み込むトミー。3人の左右に立ち、がむしゃらさを推進力に変える郁くん。内に秘める強い決意を爆発力に変えるまさき。さらに5人を暖かく見守り、時に厳しく時に優しく支えるお兄ちゃんの公人と株ちゃん。誰が欠けてもきっとこんな奇跡のようなグループ、奇跡のような作品にならなかった。

壮馬の、勝ち、という言葉も、それまでのメンバーの言葉がなければ、きっとこんなにも自然に受け入れられていなかった。

メンバー、ファン、スタッフさん、プロジェクトへの感謝はもちろん、入り口の多様性、触れてきたコンテンツの多様性を受け入れてくれた株ちゃん。これからも2次元の彼らとともに歩く決意を話してくれた公人。ファンがずっと表に出せず抱えていた寂しさを、自分の寂しさを吐露することで許してくれた郁くん。ファイナルだから武道館が用意されたんじゃない、実力で勝ち取った武道館だと言って、ファイナル発表からこれまでの道のりを認めてくれたまさき。キャラクターとライバル関係でいることを貫いた、自分と純哉の剣持を言葉で伝えてくれたトミー。理想の慎の姿を求め続けた苦悩と、エールを受け取ることができる事への感謝を伝えてくれた溝口さん。
皆の言葉の積み重ねがあったからこそ、壮馬の、勝ち、という言葉を正面から受け止めることができたんだと思う。
なんて、なんてドリフェス!は素敵なんだろう。こんなにも素敵で、楽しくて、優しくて、最高で、最強で、だからこそこんなにもさみしい。さみしい。さみしくてたまらない。

涙が流れるたび、両脇にいる子供たちが頭を撫でてくれた。人肌の暖かさに泣いてもいいよと言われているような気がして、止まらなかった。


21日/4日目

何をしても涙が出てくる。ドリフェス!の事を考えてなくても、ふとした瞬間に涙が出てくる。2日前の自分、無理矢理休みを取ってくれて助かった。仕事どころじゃなかった。
家に誰も居なくなったところで堪えきれなくなって、声を上げて泣いた。応援すると決めた日からそばにいつもドリフェスがあったから、無意識に存在を手繰り寄せてしまう。武道館の記憶と、今までの沢山の記憶とが押し寄せてきて、これにはもう続きがないだろうということに、また泣いた。

しばらく泣き続けた。3/5から積もり積もっていたものを全て吐き出すように泣いた。

どれくらい泣いただろうか、涙も枯れ、体力が尽きてきた。泣くって疲れる。頭がぼーっとする。

ふと窓の外を見たら、雲ひとつない青空だった。

インフィニティスカイだ。
ドリフェス!と出会ってから数え切れない程聞いた曲。自然と、歌詞と昨日見た光景が浮かぶ。
さあ、今日の空を見上げてみようよ
流した涙の重さだけ心は軽くなっているはずだよ

その通りだなぁ、と思った。泣いて泣いて空っぽになるくらい泣いたら、心が少し軽くなった、気がする。
出かけようか。
どこかに出かけよう。
外に出よう。
みんなに連れてきて貰った明日だ。
今日の空を見上げに行こう。

ひとりはさみしいから、ぬいを連れて行く事にした。ひとりはさみしいから、武道館プレイリストを作ってドリフェスの曲と一緒に行くことにした。

簡単に支度を済ませ、外に出た。


アオヤギさんに行くことにした。着いてみたら沢山の人で列ができていた。並ぶと、みんなそれぞれドリフェス!の話を楽しそうにしていた。店内から美味しそうな匂いが漂ってきて、そういえばここ数日間、まともに固形物を食べていない事に気づく。お腹空いたな。

店内に入りメニューを見て、ハンバーグランチを頼む。奏の好物だからね、とカバンの中のぬいをそっと見る。ハンバーグはとても美味しくて、私、生きてるな、と思った。黒船ジェラートも頼む。これ確か、感動オリーブオイルをかけると美味しいんだっけ? TLでフォロワーさんが言ってたな。試してみようとオリーブオイルに手を伸ばすと、隣の赤青のオタクのお姉さんが、どうぞ、とオリーブオイルの説明書きをこちらに寄せてくれた。優しい。オイルをかけたバニラアイスは風味が増して抜群に美味しかった。

店内を見回す。ドリフェス!で溢れた店内に、ドリフェス!の話で盛り上がる人、絵コンテに目を通す人、ぬいと写真を撮る人、美味しそうにコラボメニューを食べる人。愛にあふれてる。

壮馬の言ったとおりだ。ドリフェス!と出会って得たものばかりだ。私はドリフェス!が好きだし、たとえファイナルを迎えたとしてもこれからも変わらず好きなままでいい。プロジェクトに区切りがついた今でも、たくさん得たものを手放す必要もないし、思い出として封をする必要もない。好きな気持ちに正直であればいい。

やっと心が晴れた。帰りの電車の中で、久しぶりにぐっすり眠った。

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夜、キャラクターのツイッターの一区切りの時が来た。彼らがくれたたくさんの言葉を忘れたくないので、貼っておこうと思う。

ちづ





かおる

いっちゃん





おーたま

圭吾




勇人




溝口さん


慎様





溝口さんのブログの投稿時間が20:32。慎のツイート時間が23:02。呼応し、グローリーストーリーに帰結する2つの魂。なんと美しい事か。

純哉くん








日が変わる直前まで言葉をくれた。奏たちは、私をまた明日に連れてきてくれた。また会おうね、と彼は言った。必ず、また、会える。


程なくして、TLに「イケるっしょ!」の言葉がちらほら現れるようになった。多分フォロワーさんのRT。

初めは同じようにコールする気にはなれなかった。ファンから彼らにかける「イケるっしょ!」のコールはどうしてもアンコールの意味に感じられて、ツイッターをお休みする事を決めてこんなにも誠実に言葉をくれた奏たちにこれ以上を求める事はしたくないと思った。
しばらく複雑な気持ちでTLを眺めていると、ある言葉にはっとした。

ツイッターのトレンド

そうか、このコールはアンコールの意味じゃない。
これは、ドリカだ。
エールの可視化。ありがとうの気持ち。またねの気持ち。大好きだよ、の気持ち。たくさんのドリフェス!への気持ちを表すファンの共通言語が「イケるっしょ!」なのか。

気持ちを見える形で届ける事の大事さ、それは私がドリフェス!から学んだものの一つ。もしトレンドに入ることで、壮馬たちに、奏たちに、アニメ、アプリ、DCD、音源、円盤、コミカライズ、グッズ、コラボ…様々な面で今までドリフェス!に関わってくれた全ての方々に、ドリフェス!を想う気持ちを見える形で伝える事ができるなら…

この流れに乗るに決まってる。

とりあえずめちゃくちゃ「イケるっしょ!」と打った。数を稼がねば。だんだんとTLに「イケるっしょ!」が溢れてきた。そのうち「#イケるっしょ」が現れた。タグが固定すると、だんだんドリフェスへの気持ちや画像を添える人が増えてきた。
アプリのトンチキコーデ、やたら種類の多いケモ耳ウサ耳アクセ、やたらクオリティの高い着ぐるみ衣装、繰り返される裸祭り、コラボ写真やぬい写真、お気に入りのアプリのシナリオやアニメのシーン、ドリフェス手芸部のみなさんの作品たち、結婚式場の写真、ライブやツアーの思い出、イベントのエピソード、ツアー福岡のワンハー集団幻覚、ドリフェス転職エピソードなどなど… 
どれもこれも面白くてゲラゲラ笑いながら、うんうんわかる…!と思いながら #イケるっしょ した。楽しい! 久しぶりの祭だ! こんなにも楽しいよドリフェスくん。大好きです、ありがとう。気持ちよ形になれ。


トレンド2位まで行ったところで寝落ちて、いつの間にか朝になっていた。
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トレンドを確認すると、なんと1位に#イケるっしょ があった。

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想いが確かな形になった。ド!民たちは夜通し居酒屋タグと戦っていたようだ。我らがセンター様がすぐ戦いたがるから、ド!民たちもついつい戦いがちになってしまう。私たちもドリフェス!だからね。


晴れやかな気持ちで朝を迎えた。



  • おわりに

ここまでが、19日から22日までの記憶を反芻するための記録。

正直なところ、今でもふと、隣にいたはずのドリフェス!を手繰り寄せてしまいその存在が少しづつぼやけていくことに胸が苦しくなるし、どうにかできなかったのかと落ち込むこともある。寂しさに涙がにじむこともある。

新曲だってもっと聴きたかったし、アプリだって叩きたい。ライブやイベントにももっともっと行きたかった。外部イベントに出演する際は駆けつけたかったし、それこそドームに立つ姿を見たかった。個人としてだけではなくグループとして成長する彼らをもっと見ていたかった。

でも、得られなかった未来より得られた今を大事にしたいと思う。そう彼らが導いてくれたから。そして、これから彼らの進む道を応援したい。何よりも信じられる彼らだから。

生きている限り等しく明日を迎えてしまう。日を重ねるにつれ、少しづつ記憶も感情も薄れていき、この4日間も少しづつ過去のできことになっていくのだろう。たとえば卒業式。自分の卒業式の光景を思い出してみてもぼんやりとしか思い出せないし、その時感じた感情もまたぼんやりしている。

けれども、仰げば尊しを聴くと忘れていた記憶の断片がふいに瞬くように、彼らの音楽を覚えている限り、この記憶の断片を見失うことはないと信じている。

携帯にイヤホンを繋ぐと武道館プレイリストが流れ、気が付くとEternal Bondsを鼻歌で歌っている自分に気づく。

そういうふうに、私はこの先もドリフェス!と歩いていく。

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ドリフェス!と私と3/5

2回目のドリフェス!と私。なんだか今の気持ちを書いておかなきゃいけない気がして。今の私の走り書き。



アプリ、DCDの終了のお知らせは会社の昼休みに受け取った。目の前が真っ暗になった。アプリの終了。アプリは2次のド!の核だから、それが終わるということは…
この後どうなるか簡単に想像できた。終わる。ドリフェス!が、こんなにも素敵でキラキラして最高で、私を明日に連れて行ってくれるコンテンツが、終わってしまう。
畳み掛けるように来た緊急生配信のお知らせ。アニチャとバンチャの同時生配信。アーカイブなし。大事なお知らせ。タイトルはサイコーの先へ。わかってしまった。何を伝えるための配信なのか、わかってしまった。ドリフェス!の終着点がどこかを知らせる配信だ。

予兆はかなり前から感じていた。多分アニメ2期の終わりくらい。違和感を感じていた。はじめは雑誌だったかな。キャストのみんなのこれからの展望から、このプロジェクトの匂いが急速に薄れていくのを感じてた。この間までドリフェス!やディアドリでの夢も交えて話していたのに、誤解を恐れずにいうと当たり障りのない、彼ら個人の目標を語る事が増えた。ツアーも控えて盛り上がっているのにどうしたんだろ。ツアー後のプロジェクトの進め方を今詰めててこの先が不透明なのかな。そう捉えていた。
予感に変わったのはツアーだった。各地でのみんなのMCと、パシフィコのパフォーマンスと、そーまの言葉と表情。7人でも5人でも、の後の、1人でも、って言ったときの少しのタメと、絞り出すように言い切った語気の強さ。悔いの無いように歌って!っていう言葉。最後の、今まで見たことないくらい良い顔で愛しそうに会場を眺めていたその表情。最高のライブだった。だけど、感じてしまった終わりの匂いに打ちのめされていた。

だから、配信は最悪のパターンを想定して見た。そして、7人の表情を見た瞬間にそれが当たっている事が、わかってしまった。

それからは不思議なくらい静かな心で見た。

まっすぐファンを見つめてしっかりと事実を伝えてくれるそーまは最高に最強でカッコいい我らがセンター様だった。トミーが「真ん中に立ってみんなを守ってくれてる」って言ってた、まさにそんな姿だった。そんなセンターを支えるように、暗くならないよう、話題が途切れないように努めて話を展開するみぞとトミー、最強のシンメだと思った。この二人が土台になってしっかりと構えてくれているから安心なんだ。いつもファンの気持ちを汲んでくれるかおるとおたまは、やっぱりファンの気持ちを汲んでくれてるのかすごく固くて、こんな時にもファンと同じ目線なんだなぁって愛しくなった。きみちゃんと株ちゃんは、辛い発表をする5人をしっかり支えてくれて最高の兄ちゃんたちだなって思った。

配信が終わって真っ先に思ったこと。それは大事な事を自分たちの言葉で伝えてくれてありがとうの気持ちと、7人とこのプロジェクトは心から信頼できるっていう気持ち。そして、2次元と3次元が共に終わる道筋を立ててくれて良かったという気持ちだった。その後に悲しい悔しいどうして嫌だの嵐がきて涙がとまんないわ寝れないわご飯が喉を通らないわで大変だったけど。


発表から2晩経って、少しづつだけど気持ちの整理がついてきた。涙が溢れる事も少しづつだけど減ってきた。


ドリフェス!とお別れするのは辛い。心が引き裂かれそうなくらい辛い。大好きなんだ。壮馬たちも奏たちも大好きなんだ…! でも、だからこそ、彼らがドリフェス!のステージを降りて旅立つその日まで、彼らの成長を共に感じて全力で応援したい。最高に信じられる彼らは必ず最後まで全力で走りきってくれる。最後にたどり着くその場所まで一緒に走って、一緒に見たい。多分そのとき私、泣きながら笑ってると思う。そして、みんなの名前を呼んで、何度も何度もありがとうって叫んでると思う。
何も感じなくなっていた私の心をこんなにも震わせてくれてありがとう。みんなが歩く道を一緒に歩かせてくれてありがとう。最高の時間をありがとう。一生の宝物をくれて、ありがとう。


ドリフェスの終わりってなんだろう。
私はいろんなアニメやゲームやドラマの最終回を見てもこんな辛い気持ちにはならなかった。この後のストーリーが語られることは無くても、作品世界でみんなは生きているから。こんなに今辛いのは、きっと奏たちがキャストであるそーまたちを通じて、今私のいるこの世界に生きているからなんだと思う。だからさ、プロジェクトが終わってしまっても、作品世界とこの世界をつなぐキャストのみんながこの作品を忘れなければ、この作品を血肉にして胸を張って自分の夢に向かって歩いていってくれたなら、ドリフェスは終わらないんじゃないかな。奏たちは生き続けるんじゃないかな。都合のいい考えかもしれない。でも、私はドリフェス!を永遠にしたいんだ。


きっと、キャストのみんなにはツアーの前にプロジェクトの終わりは知らされていて、その予定ではツアーラストのパシフィコがラストステージだったんじゃないかと思う。3次のみんながツアーをやりきって、アニメ2期から受け取ったバトンをもう一度2次元のアプリに渡して、終わりだったんじゃないかと。
その予定されていた終わりが武道館まで伸びたのは、きっと頑張った彼らへのご褒美なんじゃないかな。私たちファンもパシフィコを超える最高の景色を見せないとね。アイドルは明日に連れて行ってくれるものだから。私たちを明日に連れて行ってくれるのが彼らなら、彼らを明日に連れて行くのは私たちしかいないよね。まだまだ涙が溢れるけど、最後の最後まで足掻くし、絶対に最高の先に連れて行くから覚悟しとけよ!


でさ、武道館は絶対にチケ完売のペンラの海にしたいんだけど、改めてキャパみて青ざめてる。パシフィコのさんばい。もっかい言うよ。3倍。もちろんステージプランにもよる。私はパシフィコは全国のド!民が8割方集結してたと思ってる。それで5000。ねえいちまん足りない。2次元という片輪が近々動かなくなるのは決まっている…それは…つまり…武道館の成功は…動かない片輪を抱えた3次のみんなと私たちに全てがかかっているのでは…? 今年こそ勝負の年じゃねーか! ド!民よひとしき泣いたら立ち上がれ!! 絶対に武道館成功させるぞ!!!

ドリフェス!と私

ツアーファイナルが明日に迫った今、Twitterのタイムラインに流れてくるたくさんの人の「ドリフェスと私」話を読むのがあまりに楽しくて面白くて泣けてきて、私も書いてみようかな、と思って過去のツイート見返すとなんだか色々な思いが爆発してしまってえらい長文になってしまった。
例によって文を書くのは苦手なので無駄に長いし重いし面白くないしどうしよう。
よかったら物販待機の暇つぶしにでも。
自分による自分のための回顧録なので、色々な間違いはスルーしてくださいお願いします。


ドリフェス!との出会い

私のドリフェス!は3次元の俳優側から。
私はいわゆるアミュクラという人種だ。アミューズ所属の皆さん、とりわけ若手俳優を応援している。マジで年末のハンサムのために生きている。最高なんだよアミューズ
ハンサムさんを中心にまるっと箱で応援しているからみんなの情報は逐一入ってくるわけで。そんな中、アミューズ若手俳優が2次元と連動したアイドルもののコラボ企画をするらしいという情報が入ってきた。それがドリフェス!との出会い。
若手育成企画だろうけど事務所内部じゃなくて外部とのコラボなの珍しいな。なんでみぞたくがメンバーに入っているんだろう。そんな割とフラットな第一印象だった。一応、新人の郁くん以外は顔と名前は知っている、そんな状態。


この時はみんな役者としてアイドル役をやるんだと思ってたし、正直なところ私は2次元3次元問わずアイドルというものの存在意義を理解できない人だったので、興味がわく事もなく、しっかり追うこともなく。ドリカ配りも行脚も、みぞたくたちなんか頑張ってんなーってぼーっと眺めていた。追加キャストで戸谷公人が来ると知った時はこのコンテンツ抑えとかなきゃと思ったけど、まあアニメ始まったら見とこうかなという程度で。きみちゃんの声と歌が好きなんだ。なお株ちゃんは劇プレの人との認識。

ニューエボのMVも見てたはずなんだけど、ふーん、としか思わなかった、はず。あまり記憶にない…

この頃からちゃんと彼らを追わなかったのを後で後悔することになる。ハンサム2015があったなら、運命が変わっていた気もする。


怒涛の9月、突然の沼落ち

そんなこんなで2016年9月!
たまたまYouTubeで新曲のMVを見つけた。PLEASURE FLAG
たしか、公開初日の9/3か翌日の4日だったと思う。
出勤途中の電車の中で軽い気持ちで再生した。

開始数秒で確信。

私、これ好きだ!

歌いだしのコード進行で落ちた。メジャーから速攻でマイナーになってそこからまたすぐメジャーに戻るこれ!これだよ!幕が開く感じ!めっちゃ好き!好みのツボを押されたぞ! ここでぐっと興味が沸いた。いやーほんとドリフェスくんは曲がいいな!

さらに進んでAメロへ。
ここでとてつもない衝撃を受けた。

みんなめっちゃキラキラしてる!!!!!(物理)
よくわかんないけどキラキラしてる!アイドルみたい!!アイドルよく知らんけど!これたぶんアイドルだよ!

そーまとみぞたくのきらっきら笑顔にやられ、ロングジャケットを翻して踊るおたまにやられた。
でも、あれ? みんな俳優じゃなかったっけ?

俳優から出ているキラッキラのアイドルオーラが理解できずぐるぐるMVを見続けて、気づいたら職場最寄駅のホームにいた。電車を降りた記憶がない。なんだ私ワープした?わけがわからない。役者である彼らとMVの中の彼らがイコールで結びつかない。前見たニューエボMVの彼らと結びつかない。なんだこれ!??



これからしばらく、空き時間を見つけてはプレフラMVを見つつ過去動画や過去記事を漁るという生活を続けていた。ファンミ01の動画ともここで改めて出会う。トミー美人。郁くんもちゃんと認識。



次に来たのが、9/6、ハンサム塾第1回放送。
正直色々…この回は個人的に腹立たしいところや悲しいところがあって放送後は少々荒れていたんだけど、新人ハンサムとして出ていたディアドリが放送を盛り上げようと本当に頑張っていて(ちょっと空回っていたけど)、みぞたくも新人兼サネサムとしていい方向に話が向かうように頑張ってて、いい子たちだな、もっと知りたいと思うようになった。

興味を持った時が落ち時。

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はい落ちた!!!!!



そして遂に手を出した。アプリだ。
ツムツム以来2つ目のゲームアプリをインストールした。(いにしえのゲーマーなのでスマホでゲームをする発想がない)
めっちゃくちゃ楽しいんですけど!!!!!
ニュースタ大サビ前の長押しが気持ちいい!音ゲーってこんなに楽しかったんだ!


そしてこのとき、アプリでは2回目のイベントが開催されていた。
出会ってしまった。
何かって?

MAY BE, LADY!

そう、イベント曲がメビレだった。
神曲と出会ってしまった。全面降伏。キラッキラのスパンコールが眩しいよディアドリちゃん…僕は恋に落ちたんだね…
アプリのシステムを理解しないまま延々とメビレを叩きまくり、気が付いたら慎サマの甚平ドリカが手に入ってた。イベント期間終了でメビレが選択できなくなった事が理解できなくて、ちょっとぉバグって曲消えたんですけどー?って本気で問合せしようとしてたの笑える。本当に何も知らないままメビレに殴られた。メビレ万歳。国歌にしよう。



まだまだ続くよ9月。そう。9/21。アプリにKUROFUNE襲来。字面からして強すぎるな。
いそいそと電車の中でログイン。待っていたぞ戸谷公人。そして見たものは、

まさかのカニダンス

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ちょwwwまってwwカニwwwwwwwって笑いをこらえてプルップルしながら叩いてたら隣のおじちゃんに怪訝な顔で見られた。どうしてくれる。ドリフェスくんの斜め上に突き抜けるセンスいいよ…好きだよ…

ちなみにこの頃は初期シナリオのお芝居があまりにアレだったのでけらけら笑って見てました。ごめんなさい。(初期の奏ボイスかイベストかどっちだったか忘れたけど、今は録りなおされている…)



ここまでの間に過去動画や過去記事を漁って、ようやくこのプロジェクトがどういったものなのかわかってきた。
ドリフェス!は、単純に2次元のCVや歌唱キャストを俳優が勤めるのではなく、限りなく2次元=3次元でありキャラクター=キャストとなることを目指すプロジェクトだった。
それはつまり、2次元の彼らと同じように3次元の彼ら自身もアイドルになるということ。プレフラMVで衝撃を受けたのは、前回のMVからの飛躍的な成長も然ることながら、そこに映る彼らが俳優ではなくアイドルになっていたからだった。

次元をイコールで結ぼうとするなんて、こんな挑戦的なプロジェクトは見たことがない!
言いようのない興奮を覚えてドリフェス!にのめり込むとともに、心に引っかかるものを感じていたのも事実だった。
俳優である彼らは、仕事とはいえ自分自身がアイドルになることを受け入れているのか。みんなは、これでいいの? 
心に小さな棘が刺さった状態で、それでも私はドリフェス!の沼に沈んでいった。



そして、9/23。アニメ先行配信開始。待っていましたこの時を。
ちなみにアニメは好きです。ド!の民になってからTwitterにプレバンの広告が出ることが増えて、一人にやにやしているくらいには好き。ガンプラ作りたい。
遂に、遂にアニメ1話の先行配信を見た。

ドリフェス!アニメ、1期1話。

泣いた。

気持ちのよいスピード感、台詞の繰り返しを効果的に使う演出、キッズアニメのルールに沿いつつ1話の間に主人公の心の動きを十分に描き出し、それを視聴者の心とリンクさせて引き込んでいく見事な手腕。
痺れた。
私さんの1話が最高にすばらしいアニメリストにすぐさま入った。完璧な1話。

でも泣いたのはそこじゃない。

最後の天宮奏のモノローグ、そしてモノローグを受けて浮かび上がる「ドリフェス!」のタイトルロゴ。
それを見たとき、気づいたら涙が頬を伝っていた。
天宮奏は、あまりにも1人の人間だった。2次元のキャラクターとは思えないほど、生々しく温度のある、手触りのある、一人の高校2年生だった。
なんという実在感。奏が"いる"こと。奇跡のようなその感覚に涙が溢れた。


それと同時に、このレベルまで声のお芝居を持っていくのに、壮馬は一体どれだけ努力して悩んで苦しんだのか、それを想って胸が苦しくなった。
イベスト笑って聞いててごめん。初期イベストとの違いはそれはもう明らかで、きっと血のにじむような努力をしたんだろうと思った。
キャスト陣は真剣に作品とプロジェクトに向かい合っているんだ。そう強く思ったのを覚えている。
初めから知っていたのに、なんで今までちゃんと見てこなかったんだろう。

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少なくともアニメが終わるまでは、出来る限り彼らを応援しようと決めた。


5次元と、それを追う決意

アニメ開始を持って、今まで3次元のディアドリーマーだった私は2次元のディアドリーマーにもなった。5次元と言い切れなかったのはきっと小さな棘のせい。
それからアニメ1期終了まで、毎週笑ったり泣いたり襲来されたり、それはもう楽しかった。久しぶりにどっぷり2次元沼に浸かった。
アイドルというものを理解できなかった私にとって1期はアイドルの教科書のようで、今まで自分の中にあったアイドルの定義が次々に塗り替えられていくのが爽快だった。アイドルを応援するって、こんな気持ちだったんだ。毎日が楽しい!

アニメを見て、ドリフェス研究室を見て、アプリでその週のライブ曲を叩いて、ラジオを聴いて、またアニメを見て、という圧倒的光のループ。最高か。

家のテレビで地上波放送を録画していたら勝手にチビたちが見ていて、気づいたら家の中のディアドリーマーが3人になっていた。増えてる。純哉のマスコットバッジがどこにもなくてうちの女児がしょげてるので再販お願いしたい。切実。

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アプリもめっちゃ楽しんでる。



3次元の彼らが外部イベントにどんどん出るようになったのもこのあたりから。


11/3のAGF噴水広場のステージ。これはどうしても行けなくて悔しさで涙が出た。何で私は池袋ではなく鴨川シーワールドにいるんだわけがわからない。
Twitterで噴水広場に行くかどうか話しているほぼ面識なしのアミュクラさんたちに、悩んでいるなら!行ってあげて!ください!お願いですから!と突撃をかますくらいは悔しさで頭が逝っていた。その節はご迷惑おかけしました。
全力のステージの最後に、壮馬が泣きそうな顔をして「みんなのことDearDreamerって呼んでもいいですか」と言ったと聞いて、彼の中に腑に落ちていないものがあって、そしてそれが少しづつ変わってきているのだと感じた。立ち会いたかった。


11/23 ANIMAXMUSIX。これも参加できず。
悔しい。あまりに大きなイベントに知名度もないまま参加するからとにかく心配で、ずっとTwitterに張り付いていた。
後の配信で見て、会場の空気にのまれつつも全力を出し切ったステージだと思った。でも、人前で決して崩れないみぞが今まで見たことのない拠り所を見失ったような表情をしているのを、瞳が不安げにゆらゆらと揺れるのを見て心が締め付けられた。悔しかった。会場を埋める光になりたかった。笑っていてほしい。出来ることなら何だってするから。


12/6 リスウフパーティ 無理矢理都合をつけて初めて彼らのステージをこの目で見た。
もう最高で最高だった!! ディアドリちゃんも戦う気満々で、とにかく会場全体を楽しませて、自分たちのペースに巻き込んでやろうという気概をひしひしと感じた。
私も最初から最後までアドレナリン全開で、ちょうどアニメで披露したばかりの鳥籠やスタトゥギャが来たときはうぉぉぉぉお!!!って叫んだし、おたまとかおるのファンサ投下後の焼け野原にびびったし、みぞ様の回し蹴り×2も死んだ。2回は反則でしょおおおお! トミーはとにかくニコニコしていて、そーまは完全に戦闘モードの目をしてたのよく覚えてる。持ち時間が終わる頃には彼らも私も汗だくだった。みんなやりきった凄くよい笑顔で客席を見ていて、そう、これが見たかったんだと思った。

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ファンミ02の追加公演が発表されたのもこのときで、メンバーから直接告知を聞けたのが本当に嬉しかったし、わあっと湧く会場を見て嬉しそうに笑う顔を見れてよかった。なんとかチケットも確保できた。



12/29 ハンサム2016追加公演。東京国際フォーラム。TDCは行けなかったので、この年最初で最後のハンサムだった。

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そう、生まれて初めてうちわを作った。
ハンサムさんにご贔屓はいるものの、あくまで俳優として見ていたので今までうちわを作ろうとも持とうとも思わなかった。だけど今年はディアドリが初めてハンサムに出る。きっとお客さんのほとんどは先輩方のファンだ。ファン感謝祭で自分のファンが見当たらないのはかなり不安なのでは… この広い会場の中にちゃんと自分のファンがいると見て取れて、安心してもらう事ができるなら、と思って作ることにした。ドリカシステムのある世界なら全て解決なのになって思った。こちらの世界では自分で作らないと可視化できない。
ハンサムだからDearDreamは違うよなぁ。でも誰か1人に絞ることもできず、両面に5人分の名前を入れた。
立ち位置的におたまが前に来ることが多くて、なんとなく、このあたりで視線が止まることが多かったのできっと見えていたんだと思う。作ってよかったなぁ。
FestivalNightのサビで2列目センターで踊るおたま、みぞ、トミーがカッコよすぎた。かおるの最後の挨拶もカッコよすぎた。みぞは自分の挨拶が終わってからこっそり涙ぐむのがほんとみぞらしくて愛しくなったし、トミーの挨拶はきっと彼の心からの声だと思った。そーまは何かを内に秘めているように感じた。
終演後に新幹線で帰省する予定だったから途中で抜けないといけなかったんだけど、どうしても最後まで居たくて、終わってすぐ東京駅までダッシュした。一緒に走る西のアミュクラさんが何人かいて心強かった。2年越しのオタク納めを終えて、みんな良い顔して走ってた。

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新たな沼。


そして2017年


1/7 ファンミ02 追加公演しかチケットが取れなかった。だけど、本当にこの日この場所に行けてよかった。きっと一生忘れられない日。

初めて芝居パートを見た。ウィッグやメイクも無しで、さらに衣装さえ変えていないのに、そこにいたのはキャラクターだった。ドリフェスすごい。こんな事が本当にできるんだ! まさかリアル胸キュンプリンス見れるとは思ってなかったし、お腹が痛くなるほど笑った。からの薔薇三。まじかよここもアニメとリンクさせるのかよと慄いた。

ライブパートではちょっとした奇跡が起こった。みぞぐちさんありがとうございます… 日替わりバラエティパートも楽しかった!

そして最後。壮馬の挨拶。涙ぐみながら、たどたどしく、今までファンの前で言ってこなかったたくさんのこと、辛かったこと、嬉しかったこと、感じたこと、心から自分の偽りない気持ちを伝えるその姿を見て、言葉を聴いて、ああ、彼は、自分とファンに正面から向き合って、アイドルになる決意をしたのだと思った。ずっと私の心に刺さってた棘が消えていった。最後は晴れやかな顔だった。

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この日、私は晴れて5次元のディアドリーマーになり、このコンテンツの終わりまで見届けることを決めた。




ここまでが、私がドリフェス!に完全に落ちるまでのお話。どうしようもない自分語りなのは仕方ないとしてもなっがい。


彼らを追っていて思うのが、ファンの応援が彼らに届いていると思わせてくれること、彼らの目指しているものに向かって一緒に歩ませてくれる、そう思わせてくれることが本当に嬉しい。アイドルを応援しているからなのか、彼らを応援しているからなのかはわからないけど。
彼らの未来を一緒に見たいと思うのです。

全てを追うことができなくて辛くなったりもしたけれど、私はいま最高に幸せで楽しいです!
いつも最高だけど、明日のツアーファイナルは最高軽く超えてくるんだろうな。楽しみ!


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サンキュー価格どころかタダでついてきたよ。最高!

「さくら色 オカンの嫁入り」

記憶を掘り起こしていると、すごくここが良かったのにどう良かったのか思い出せない…!ということが多くて、自分の記憶力の無さに泣きそうです。「自分」が感じた感覚は覚えているんだけど「作品」がどうだったかは曖昧で…時間が経ってから記録するのって難しい。

そんなわけで、いくつか過去作品の振り返りをしたいと思います。これ以上忘れてたまるか。

「さくら色 オカンの嫁入り

再演されるということで見に行きました。
原作は咲乃月音さんの小説で、宮崎あおい大竹しのぶ主演で映画化もされています。
舞台としても2010年の初演から再演を重ねています。今回はプレビュー公演、大阪公演、東京公演、四国公演、長野公演がありました。

前回の興行は行けなかったのですが、興行期間中の溝口琢矢氏のご当地飯テロ・スイーツテロ・アイステロの被害に遭いまして、くそ…うまそうじゃねーか…楽しそうじゃねーか……!と、見に行けない自分と日々戦ってワナワナしておりました。
念願の観劇です。

キャストの方々のお名前を見ると錚々たる経歴をお持ちの実力派ばかり。
みぞたく、こと、溝口琢矢くんのお芝居をしっかり見るのは仮面ライダー以来で、舞台で見るのは初めて。
このキャストのみなさんの中で、齢21歳のみぞたくがどんなお芝居をするのか、とっても気になります。


さくら色オカンの嫁入り@博品館劇場 2017/2/15 東京公演千穐楽
原作未読、映画DVDのパッケージ裏のみ見た状態で、 1回のみの観劇です。

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・あらすじ(公式サイトより)
――ある日、酔っぱらったオカンが若い男を拾ってきた。
「今夜はね、おみやげあんねん。」
「分かった分かった、明日いただきます。」
「あかん、ナマモノやから、あかん」
……どちらさん?
「オカンな、この人と、結婚しよ思うてんねん」
――え?

テカテカの、いかにも安ものの真っ赤なシャツに今どきリーゼント頭の捨て男(研二)を連れてきたオカン。
強烈なその男の登場は、オカンと娘・月子、オカンの過去を知る隣人・サク婆、愛犬・ハチへと波紋を広げ、3人と1匹の穏やかな日常を静かに変えていく。
そして板前だった祖父・服部の血を引く研二の作る温かい料理。それはオカンと月子をとりまく人々の心を徐々に溶かしていき、さくら咲く春に本当の笑顔を届けることに!

・キャスト
研二…佐藤アツヒロ
陽子…熊谷真実
月子…荘田由紀
ハチ…溝口琢矢
街金屋/男…宮澤寿
服部…島田順司
サク婆…正司花江


・全体として
とても質の良い作品でした。

そんなたくさんの作品を見ているわけではないですが、若手俳優を中心に作品を選んでいると、若さ特有の不完全さや不安定さ、勢いや熱さを感じる作品が多くなりがちです。
また、今まで見てきた作品の傾向としても、特殊な舞台装置だったり、独創的な演出だったり。私が見てきたものはそういったものが多かったのです。
言うなれば、新規オープンの創作料理屋のような。
または有名プロデューサーがプロデュースするコース料理のような。

そんな中でこの作品は、折に触れて通いたくなる小料理屋のようでした。
良い食材を、こだわりの調味料を使って、丁寧かつシンプルに調理してくれる。
食べるとホッと安心するようなかぼちゃの煮つけやお味噌汁を出してくれるような。

ストーリーとしては事前に想像していた以上の事は起こらなかったし、派手な演出もありません。
ただただ丁寧な作りで、実力のある役者が丁寧に演じてくれる。全てが必要で、全てが十分。
そして、サクラの季節が来るたびにみんなに会いたくなる、そんな作品でした。
再演を重ねているのも納得です。私もまた彼らと一緒にさくらを見たい。


オカンと娘の月子と犬のハチと、オカンが再婚相手として連れてきた捨て男と、母娘を見守る隣のサク婆の、互いを大切に想いあう話。
月子は過去のトラウマが原因で家から出られなくなっています。劇中で数回、トラウマの原因の場面が繰り返されるのですが、まさにフラッシュバックでそのたびに心が締め付けられました。
そんな月子を見守る明るくて元気なオカンがある日突然家に男を連れてきて、オカンはこの男と再婚すると宣言し、男を家に住まわせます。
過去のトラウマから男を拒絶する月子ですが、オカンを、自分を、ハチを家族のように大切にする捨て男の姿を見て少しづつ心がほどけていきます。
終盤になり、オカンが捨て男との再婚を決めた理由、捨て男の過去とオカンとの結婚を決意した理由、オカンの娘への想いが明らかになります。
みんながそれぞれ辛い思いを抱えて、それでも大切な誰かを想い、誰かのために懸命になる。
そして月子も、オカンも、捨て男も、少しづつ家族になっていく、こころ温まる話でした。


当然ですが、本当にみなさんお芝居が上手でした。
特に服部役の島田順司さんとサク婆役の正司花江さんの貫録が見事で、最年少のみぞたくも他のキャストに全く引けを取ることなく堂々としていて立派でした。
みなさん年齢はばらばらですが、みんな対等な役者仲間という雰囲気を感じて、成熟したカンパニーという印象を受けました。



・役者 溝口琢矢について
彼はすごい役者だった、この一言に尽きます。
こんなにできる人なんだ…!と心底驚きました。

この作品での役どころは「犬」です。
犬。
名前はハチ。首輪とリボンをつけてます。ワンと鳴きます。散歩が大好きです。
でもただの犬じゃありません。時々誰も見ていないところでこっそり2足歩行をしたり、人間の言葉でこれまでの経緯や自身の心情を話してくれます。
オカンとねえちゃん(月子)を一番近くで見守り、寄り添っている家族です。
愛らしく作品の清涼剤のような役柄ですが、同時にストーリーテラー、そして重要な場面の引き締め役も請け負います。

これが、犬にしか見えないんです。本当に。
いや、そこにいるのは溝口琢矢なんですけど、「犬」として居る場面は本当に犬なんです。

私、犬を飼っていたので犬の仕草はよくわかるんですが、たとえば、
気だるそうに寝そべりながら、音と目線で周りの様子を把握しているところとか、
興味がない時は何となく背を向けて丸まって寝転がったりとか、
追い抜きざまに体をすり寄せて上目使いで顔を見上げてくるところとか、
さんぽいくよ!といった途端にぱああっと目が輝いてはしゃぎだすところとか、
遊んでいるときのきらきらはふはふしているところとか、
気になるものがあったら様子をうかがうようにそーっと近づいて行って、前足でつんつんして何か探っているところとか、
びっくりして猛ダッシュで逃げて、頭を低くして耳としっぽを伏せて、目線で様子をうかがうところとか。

本当に特徴をよくつかんでいて、犬にしか、見えないんです。
人間が犬にしか見えないって、ちょっとやそっとじゃできないですよ!
ましてや彼は犬猫を飼ったことはないとのこと。どういうことなんだ。

動きも犬でした。彼にかかる重力は私たちの半分なのか?と思うほど身軽で機敏。跳躍力もすごい。
ボールが跳ねるように走ったと思えば、のそのそと歩いたり。やはり犬。

一方、時々見せる2足歩行+語りの人間モードの場面では、きらきらとした少年の表情を見せてくれます。
ねえちゃんと仲の良い弟という感じで、オカンのこと、ねえちゃんのこと、自分のことを弾むように話してくれます。
犬モードの時と人間モードの時で、目が全然違うのが印象に残りました。
犬モードの時は本当に朴訥とした犬の目をしているんですもの。
人間モードに切り替わったときの溢れ出る目の輝きにあてられそうになりました。


本当に驚くほどの役の作りこみ具合でした。
役者といってもいろいろなアプローチがあると思いますが、彼は限りなく職人に近い印象です。
脚本を、役を、演出を十分に理解して、外面内面全てを緻密に作り上げていく、凄まじい職人魂を感じました。
そんなに緻密に作りあげているのに、彼自身はすごくフラットなんですよね。
きっと、役の作りこみは彼にとっては当然のことで、作りこんだ役をもっていかに作品を魅力的にするか。そういった俯瞰から見た作品全体としての表現を重要視しているような気がします。
バランス感覚も良いんでしょうね。ちょうどいい。主張するところもしないところも、絶妙なさじ加減です。



役の作りこみのほか、彼はすごいなと感心したのが、声の表現力でした。
特段大きな声を出しているようには感じないのですが、よく通る声質でセリフがとっても聞き取りやすい。
そして、ほんの少しの感情の機敏を「音」として繊細に表現していることに驚きました。
1か所、この作品を見ていて泣きそうになった個所があります。
それは、誰にもわかってもらえずに苦しんでいるねえちゃんを想ってハチが静かに独白するシーンで、ねえちゃん、ぼく知ってるよ、と語りだすところ。
この、ねえちゃん、の音、特に最後の「ん」の音が、こわれそうなくらいに繊細で、細かく震えていて。
言葉を理解する前に音が直接心に届いて、音の震えが体と共鳴して、反射的に涙が出てきてしまいました。切ない。切なすぎる。ハチいいこ。
(すいません音色で泣けるタイプの人間です。理解しがたいと思いますすいません。。)

役によって声色を変えることは役者であればある程度出来ると思いますが、ピンポイントで音色を意識してコントロールできるのであれば、すごい才能だと思います。
事務所の先輩・神木隆之介くんのような声のお仕事もやってみてほしいと強く思いました。


さらっと思い返すつもりがずいぶんと長くなって自分でも驚いています。
最後に、悶そうなくらい可愛かったハチのシーンを書きなぐって終わります。もっとたくさんあったのに思い出せない…くやしい…

方南ぐみ特別公演「片想い」

2.5次元アイドル応援プロジェクト」改め「5次元アイドル応援プロジェクト ドリフェス!」のオーディションで合格し、芸能活動を開始した正木郁くん。
ドリフェス!の正木郁as沢村千弦としての声のお芝居と3次元アイドルとしての活動のみ行っていた彼。
そんな彼がドリフェス!を離れて初めて経験するお仕事、しかも舞台ということで、これは行かねばならんだろう!と見に行きました。

方南ぐみ企画公演「片想い」。2017/8/3 11:00~ 1回のみの観劇です。
千穐楽まで全力で駆け抜けて下さい。もっともっとよくなっていますように。


・全体として
舞台全体の感想としては、よい話、だけれども、少し残念なところあり、かな。

実際にあった出来事をベースにしているということでリアリティがあるのかと思っていたけど、どちらかというとファンタジー寄りの印象を受けました。
あえてリアリティを入れすぎないようにしているのかと思う。

先日、同じ方南ぐみの「あたっくNo.1」(これも実際にあった出来事がベース)を見たのでそれとの比較になるけれど、「あたっくNo.1」では死と隣り合わせな彼らの置かれる状況と心情が生々しいほどの現実味を帯びていて、切なく苦しい物語でした。
「片想い」では、戦時中の最前線ではないが空襲や徴兵におびえるシーンがあります。が、そこまで緊迫感はなく、大円団でした。

この2作品は対の関係になっていて、辛く切ない「あたっくNo.1」に対して、「片想い」は優しく温かい物語にするべく現実味を抑えているのではないかなと思います。
それを良しとするかどうかは観る人に委ねられると思うけど、あたっくと対になっていると思えばこの作品の有り方としてこれで良いのだろうなと個人的には思いました。
ところどころに戦争の痛みを感じる、心温まるよい話、でした。
最後に大円団を迎えたときは、心からよかったねと思いました。


ただ、全体としてぼんやりとした印象を受けたのも事実。
ストーリーに現実味が少なくエッジが効いていない分、各キャラクターをもっと掘り下げるか、際立たせるかしてほしかった。
具体的には、動物園側のメインキャラクターで、もう少しぐいっと存在を主張する人がいればよかったな。
園長役の岡森さん1人にコメディもシリアスも委ねてしまっているように見えたから、もう数人で役割を分散できればより良かったと思う。
具体的には岡森さん以外の動物園側のキャラクターがあと1歩づつ、さらにIZAMさんと櫻井くんがもう5歩づつ存在を主張してほしかった。
そうすると、いろいろな人の「片想い」が際立って、よい塩梅の群像劇になったんじゃないかな。


・役者 正木郁について
彼は本当にこれが初舞台なのだろうかと思うほど、いいお芝居をしていて本当に本当に驚きました。
彼の役は、作中で人物の背景が語られる、とても筋の通った役でした。
その筋の通った役を、筋の通った演技で魅せてくれた。

役の背景を意識した表情も、方言混じりの口調も、普段の彼では絶対にしない仕草や立ち振る舞いも
きっちり作っていた印象を受けました。
そして、人前でそれを演じていても、無理がなく自然。動きやセリフに硬さがない。これがすごい。初舞台ですよ!

声についても、慣れない稽古で潰れているし、客席まで届くか心配していました。
だけど実際見てみるとそんなことない。役にすごく合っているし、しっかり客席にも届いていました。
(今回の舞台はマイクなしです)
彼の地声を少しつぶした感じの声色で、役の口調とも相まってよかった。
まあ、声が潰れていない状態で声色を作れるのが一番良いですがね。
若手キャストの中でも声が潰れていない方だったので、潰さないように、あるいは潰れた声を治すように、出来るところまで頑張ったのかな、と思います。
ボイトレしようボイトレ。
彼の声は少しかすれてざらざらしているんだけど、独特な甘さと色気を含んでいて、まろやかにトーンが揃っている珍しい音色でとても好きです。面白い音だなぁ。


あとね、失礼を承知で書きますが、
私、彼は舞台で演じるにあたり、自分の殻を打ち破るのが難しいタイプなんじゃないかと思っていたんです。
それは、彼が私たちに見せる姿をいつも完璧に作ってコントロールしているから。本当の自分を見せられないタイプなんじゃないかと思っていました。そしてそれは、舞台で役を演じるに当たり大変な障害になるんじゃないかと。
だけど全くの見当違いでした。
自分を見せられないのではなく、仕事の場だから、私たちには見せていないだけ。それだけ。
彼はただ、その場に最もふさわしい姿で居られる、居続けられる、聡い人でした。

たまたまカーテンコールで彼が挨拶する回に入ったのですが、先輩役者にもたくさんの観客にも初めての状況にも何一つ臆する事なく、俳優・正木郁としての振る舞いで、しっかりと想いを言葉にして伝えてくれて、さらに笑いまでかっさらっていきました。
本当にすごい。どんな強い心臓なんだろう。

物怖じせず、度胸・根性があり、賢く、聡い人。これからどんな役者になっていくのか、その成長をこれからも追いたいと強く思いました。


初演は櫻井くんの役を戸谷公人氏が演じてたそうで、こちらも見たかったなぁ。

大切な時間をのこしておくために

元々本読まない、文章書かない、そんな時間があるなら音楽を聞くタイプの人間です。

考えるより感じろ、そんなタイプの人間です。

文章書くのはとっても苦手です。感覚を文書にできません。あの感じ、どう書いたらいいの?


でも、

記憶の中にあるたいせつな時間は少しづつ薄れていってしまう。

どうにかして繋ぎ止めておきたい。


なので、拙いながらも、文章で残しておく事にしました。